本コースは、義務教育における児童・生徒の発達段階を見通し、系統的な教育実践能力を有し、小学校教育の課題に積極的に対応できる教員の養成を目的としています。小学校教育の課題には、新たな教育内容への対応、複式学級などの小規模教育への対応、幼児教育との接続、小中一貫教育への対応、通常学級における特別な支援を要する児童の増加など様々なものがあります。これらの問題に対応するため、本コースには3つの系が設けられています。また、小学校教員免許に加え、他校種の教員免許の取得を卒業要件とします。
中学生は急速な身体の成長とともに、自我に目覚め、思考力、社会性の発展が著しい一方、情緒不安定で情動的な面もあります。本コースではそのような青年前期の特徴を理解し、生徒の知的好奇心、知識欲に応える高度な専門知識と教育指導力を身につけた中学校教師の養成を目指しています。さらに、青年期の心身の不均等に対応できる相談力を培い、家庭や地域と共同できる人間関係諸能力を養います。
※現在、音楽・美術・技術・家庭の各教科は学生募集を行っていませんが、小学校教育コースの副免許および特別支援教育コースの基礎免許として、それらの教科の中学校教諭免許状が取得可能です。また、中学校教育コースの副免許として、それらの教科の高等学校教諭免許状が取得可能です。ただし、カリキュラムの構成上、取得できない教科が生じる可能性もあります。
幼稚園・保育所等で第一線の教育者として活躍することを目指す人が所属します。少人数の学生で構成されたコースにおける相互理解を根底においた指導のもと、子どもが主体者として育つ環境を創造しながら、乳幼児の成長と発達に必要な教育・保育のあり方を習得し、子ども一人ひとりの優しさ、探求心、感性、想像力、自立心などを引き出す能力を養います。そして、子どもの豊かな感性と知性に共感し、子どもの権利を守り、保護者や関係者と共に子どもの育ちを喜び合える幼児教育の専門職を目指します。多くの卒業生が公立・私立の幼稚園・保育所等に就職し、職場の中核的教育者として活躍しています。
本コースでは、障害に起因する様々な教育的ニーズに対応できるように、障害全般に関する専門的な知識と実践的な指導力を有する特別支援学校の教員の養成をめざしています。最近では、特別支援学校の役割の重要性が指摘されるとともに、通常学級においても、障害をはじめとして多様な教育的ニーズヘの支援の在り方が課題とされています。このように、近年、教員には個々のニーズに対する適切な理解と専門的な対応が必要とされています。本コースでは小学校教員または中学校教員としての基礎的知識と実践を学んだ上で、特別支援学校教員としての専門性を身につけていき、多様な教育現場に対応できる教員をめざします。